孤独で逆境にありながらも才能を開花させパリを愛し街並みを描き続けた画家
モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo, 1883年12月26日 – 1955年11月5日)は、近代のフランスの画家。生活環境に恵まれなかったが、飲酒治療の一環として行っていた描画が評価され、今日に至る。母親であるシュザンヌ・ヴァラドンもまた画家であったが、彼らはそれぞれ違った方法で自分たちの絵画のあり方を確立している。
モデルであり画家でもあった多忙で奔放な母に翻弄されつつもパリの街並みを描き続けたユトリロ。優しい穏やかさを感じる風景画が多いもののその生涯はなかなにハードなものであった。
絵を始めたきっかけは8歳で寂しさから飲み始めてしまったワインにより21歳で発症したアルコール依存症の治療のためであった。気乗りしないものの才能が開花し画家人生をスタートする。
作家の言葉
“「漆喰」これはパリの思い出に何を持っていくか聞かれた際に躊躇なく答えたほど彼の日常であり外に出たい(自由になりたい)と見続けたもの。”