日本人作家

長谷川 潔

日本人作家

長谷川 潔

研究者のように古典的技法を復活させ、僧侶のように
逆境に向き合い自然と宇宙のバランスを描き続けた世界的な芸術家

長谷川 潔(はせがわ きよし、1891年12月9日 – 1980年12月13日)は、神奈川県横浜市出身の版画家。日本およびフランスの両国で活動した。 1918年にフランスへ渡り、様々な銅版画の技法を習熟。特にメゾチントと呼ばれる古い版画技法を復活させ、独自の様式として確立させたことで有名。渡仏して以来、数々の勲章・賞を受けたが、一度も帰国せずにパリで没した。
古典技法であったメゾチントという版画の技法を研究し、現代の技法として確立させた長谷川潔。多数の素描の積み重ねと科学者のような鋭い観察眼で驚くほど精密な描写力で自然のモチーフを描き起こした。日常にある身近なモチーフを選ぶことが多かったがテーマは宇宙のリズムを意識していたという。1918年に渡仏後60余年1度も帰国せず、また不遇な生活、身体の不調にも屈することなく画業一筋に精進した。その生き様は簡潔で厳しい均衡と調和のとれた不必要なものが一切ない画面に表れている。

 

 作家の言葉

“自然の外観をただ細かく観察するばかりでなく内部の眼に見えぬ世界まで入り込む気持ち、いわゆる心眼で見なければならない。心を澄ませれば自然の言葉が聞こえてくるのである。”

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