パリの街並みをこよなく愛し
死ぬまで徹底的にパリを描き続け世界に認められた画家
荻須 高徳(おぎす たかのり、仏: Takanori Oguiss、1901年11月30日 – 1986年10月14日)は、大正・昭和期の洋画家。愛知県中島郡井長谷村(現在の稲沢市井堀高見町)出身。
パリに住む画家以上にパリの街並みを見つめ、描き続けた画家。彼は84歳の生涯で約50年もパリで過ごしパリ市主催で「パリ在住50年記念回顧展」が開かれたほどパリの街並みを愛した。彼にとって街景は自分の喜びや好みを表現することであり、日常的な庶民の生活と歴史を感じさせる部分を繰り返し描き続けた。「純粋か、否か」という先輩であった佐伯祐三の作品制作の評価基準を守りひたむきに向き合い続けた結果、パリでの評価が確立され、その後日本に伝わり彼の魅力が国内でも評価されることとなった。
作家の言葉
“描き出すとパリの街に取り憑かれた。パリの建物の屋根は、すっきりとした簡素な直線で基本は灰色がかった色調で上品である。この構成と雰囲気が私の中に絵を描こうとする喜びを呼び覚ました。”